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契約書ひな形の賢い利用方法

契約書のひな形を安易に利用するのは避けるべきという意見を多く聞きますし、契約法務に携わる弁護士であれば誰でも同様のアドバイスをお客様にしてきたはずです。その理由は、以下のような点にあると考えられます。

 ① 通常、契約書のひな形は対等・平等な内容にしかなっておらず、実際の取引上のパワーバランスに合致しないことが多
   い。
 ② 契約書のひな形は、契約内容の有効性や解釈に疑義が生じうる内容については極めて消極的に規定していることが多く
  (少しでも強行規定に抵触する可能性があるのであれば一律にひな形から排除する)、リスクをとりつつ積極的に契約交
   渉を進めるというような戦略的な契約処理は望めない。
 ③ 契約書のひな形と実際のスキームが一致することはほぼありえないにも関わらず、無理にひな形に合わせたスキームを
   組もうとして実態に合わない契約になってしまうことが多々ある。
 ④ 契約書のひな形は、税務面や登記事務等、細部に渡るまで緻密に配慮されていることが多いが、その意味を理解せずに
   表面上の表現だけを修正すると、想定外なミスが生じることがある。

しかしながら、このことは契約書のひな形を一切利用するべきではない、という意味ではありません。

実際に、どのような弁護士であっても、契約書をドラフトする場合にはできる限りひな形から形を作っていくのが普通です。
たとえ、全く新しいスキームを構築するときであっても、参考になるひな形があれば必ず目を通します。

何よりもひな形を利用すれば、ゼロからドラフトをするよりも圧倒的に時間を短縮できますし、あらかじめケアされている税務面などについてミスが生じるリスクを軽減できるからです。

その上で、パワーバランスを意識したり、戦略的な契約書を作成したいのであれば、自ら修正を加えていけばいいのです。

要するに、上記のリスクを理解して、適切な処理をできるだけの法技術があれば、ひな形を利用することは極めて有効なのです。

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